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考えろという教育
2007年 05月 29日 |
記者の質 by 新小児科医のつぶやき
記者の質がすごく落ちている by なんでこないに好きなんかな〜 難儀やなあ - 惰眠 【 みんカラ 】 ブログ

奈良の大淀病院事件(毎日新聞が、事実と異なる「たらい回しによる妊婦死亡」というセンセーショナルな煽り記事で報じ、奈良南部の産科を壊滅させ、全国の医師を震撼させた事件)における報道についての考察がされています。

この事件において、報道機関によってもたらされた甚大な報道被害や、その後の展開(遺族による提訴等)については、ちょっとぐぐれば大量にヒットするので、それぞれお調べ頂くとして。

気になったのは、みんカラブログに書かれた下記の部分である。



ニュース番組までもが経営上の必然から『数字(=視聴率)』を求められるようになり、結果として例えば主戦場である夕方ニュースなどは『在宅している奥様方の興味を引くような内容』にどんどんシフトして行き、現場として「これを伝えなくちゃ報道機関としてダメじゃねーか!」と言うような重要な事案ですら最悪取り上げられず、取り上げられても番組幹部が考えるところの(とは言っても実際視聴率によって裏づけは取れているそうだが)『主婦受け』するようなワカリヤスイ図式に組み替えられたようなものにされてしまう
つまり今の報道のレベル低下は、それが主婦受けするからということ。

主婦と言っているが、この場合、広く国民と言ってもいいのじゃないかと思う。
つまり、今の日本人の情報リテラシー(情報を使いこなす能力のこと)の低さが問題なのではないか。

与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、自分で内容を吟味し、取捨選択し、自分なりの結論を出す。
これがない危険は、ヒットラーにのせられたナチスドイツや、大本営発表を丸呑みにした戦時中の日本を思えば、すぐにわかるだろう。

要するに、今の日本人は自分の頭で考えることをせず、わかりやすくて、感情的な情報を喜ぶということだ。

情けないの一言に尽きる。

だが、振り返ってみれば、私自身、「情報はソースに過ぎず、その反証はないか調べ、先入観に囚われず自分で考え、感情に流されず自分なりの結論を出すこと」を、教育された記憶がない。
学校で習ったことは、極論すれば「考えないでいいから覚えろ」だった。
親もそれだけじゃ駄目だとは言わなかった。

その後、大学に進み、社会に出て、それじゃ困るようになった。
そもそも本を読んでいれば、同じテーマでも色んな書き方があることに気付くし、おかしいな、何故だろうと思うようになった。
必然的に、多少なり自分で調べて考えるようになった。
それでも、自分が何を読み取り、どう考えたかが大事なのだということは、社会に出るまでわからなかった。
だから、学生時代、レポートを書く時には、教科書のダイジェストみたいなものしか書けなかった。
何が悪くて、どうすればいいのかさえわからなかった。
呆れた話だ。

だが、自分の頭で考える必要のある仕事につかなかったらどうだったか?
多分、上記のブログで言われる『在宅している奥様方』と同じ反応を私も示しただろう。

これは恐ろしい話だと思う。
こうやって育った人間が親となり、次世代の人間を教育するのだ。
そうして、考えることのない人が、考えることのない人を育て、それに迎合した社会が、ますます国民にものを考えさせない社会になっていく。

私は、この責任を教育現場に帰すつもりはない。
現在の教育システムもまた国民が選んだ政府が指導したものであり、それを認めたのも国民であり、現場の教師に、それを拒む権利はないからだ。
それに考える最初の材料や、基本的な技術の習得として、丸覚えの時期は確かに必要だから。

むしろ
「だからお前はどう考えたのだ?」
「お前は、○○が正しいという前提で答えを出しているが、本当にそうなのか?」
「それを自分で調べて確かめたのか?」
「よく考えてみろ。根拠としている××と△△は矛盾していないか?」
そう聞かなかった両親、子供に聞かない自分を思った。
これじゃ駄目だ。

今の日本が抱える問題に対する即効性のある答えではない。
そうではないが、日本人として、私には、未来の社会、子供に対する責任がある。
そのために、私は子供に聞かなくてはならない。
調べろ、考えろ、感情だけで決めるな、と言い続けなくてはいけない。
頭を腐らせるなと鍛えなくてはいけない。
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