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何故自民党は負けたのか?
2007年 08月 01日 |
今回の参院選は、自民大敗という結果に終わった。
政治に詳しくない私なりに、何故かと考えてみた。

余談だが、これは大事なことだと思う。
わからないなりに考えることで、次回の選挙で、今よりもイメージに流されずに、より良い判断ができる可能性があるから。
突き詰めれば、日本という国にどうあって欲しいのか、どうなって欲しいのか、一人一人が考えること、あるいは考えないことの総体が国を作っていくから。




さて、本題に戻す。

まず今回の選挙は、自民大敗であって、民主勝利ではないと思う。
民主党に投票した人の多くが、民主党に政権を担当する能力があるかどうかには、疑問符をつけるだろうし、自民党より民主党の方が絶対に良いと思った訳でもないだろう。
大部分の人が、今の自民政治にNo!と言い、お灸を据えるために民主を選んだというのが、本当のところだと思う。

そういう意味では、今回、自民党が負けたのは、民主党のせいではなく、自民党の自業自得と言えるだろう。
事実、選挙後の報道を見ても、民主党がどうこうというニュースより、自民党がどうこうというニュースの方が圧倒的に多い。
これが、自民党よりも、民主党がこれからどうするかというニュースが中心となって初めて、民主党は勝ったと言えるだろうし、政権を担当する=与党になる資格を手にするのだと思う。

では、自民党は何がいけなかったのか?
勿論、年金問題とか、政治と金問題とか言われてはいるが、それは表層的な理由に過ぎないと思う。

一般的に、与党が選挙に負ける時とは、余程大がかりな疑獄事件や深刻な外交問題でもあったのでなければ、一重に経済政策に失敗した時だと思う。
国民が国に望むことの最大は、安心して暮らせること、その基礎となる経済の安定だと思う。
医療福祉にしろ、教育にしろ、ありとあらゆる物事に金はかかるのだから、それらを支える経済基盤がしっかりしていることが前提となる。

では、安倍内閣(正確には、その道筋を作った小泉ー安倍路線ということになろうか)の行ってきた政治はどうか?
一応、報道を見る限り、経済は好調だと言われているようだ。
先日も、景気拡大期が58ヶ月以上続き、高度経済成長期のいざなぎ景気を越えたというニュースを見たばかりだ。

だが、実際に、国民にそれが実感されていない。
それどころか、むしろ経済的な不安は大きくなるばかりということが問題だったのだと思う。
だからこそ、年金問題も、政治と金の問題も、これ程大きな争点となったのだろう。

小泉-安倍内閣の経済政策の基本は、「新自由主義」だ。
要するに、規制緩和、市場原理主義を重視し、国の競争力を上げることを考えるものだ。
私が簡単に理解しているところとしては、以下のようなもの。

【規制緩和】
行政や法による規制は、過当競争が生じないようにし、安定をもたらすが、一方で守られすぎて弱くなってしまい、競争力が減ったり、中身が腐敗したりする。
このデメリットの方を重視し、規制を減らすこと。
規制を緩和することで、外国の勢力が入ってきやすくもなるので、アメリカがしろしろと圧力をかけまくっている。

【市場原理主義】
規制を緩めて、市場競争に任せることが大事だとする考え方。
よりニーズにあったものを作りだした方が勝ち、そうでない者は負けるというだけなら良いことだが、実際には、アイデアや質で勝負するにも、まず資本が大きい方が有利となる。
資本が大きければ、すぐに利益が出ない分野でも、持ちこたえて、じっくり開発ができるし、更に安値競争を行ったら、儲けが薄くても食いつなげるお金を持った金持ちが勝つのである。
その結果、中小企業は潰れ、大企業ばかりが太ることになりかねない。

これらは、一概に良い悪いとは言えない。
一長一短があるからだ。
大事なことはバランスだろう。

そして、小泉-安倍政権は、極端に、これらの方針に寄りすぎたのだと思う。
少なくとも、私が、今回自民にNo!と言ったのは、これが理由だ。
何かをしなかったからじゃなく、やったこと、やり方が問題だと思うし、彼等のいう改革が目指すところは、私の望む日本の姿じゃないと思ったからだ。

この方式を強引に推し進めた結果、日本経済は好調を維持した。
上記の方法は、どちらも国としての競争力を高める働きを持つからだ。
だから、大企業の意見の方が声が大きい経済界は支持したし、むしろもっとやれと言ったろう。
割り込んで、日本からむしり取りたいアメリカも、もっとやれと圧力をかけたろう。

しかし、その好景気は、いざなぎ景気と違って、高度経済成長期ではなかった。

日本は、今、少子高齢化社会のまっただ中にあり、更に進むことが予想されている。
要するに、実際に働ける人が減っているのである。
一人一人の働ける量が、昔よりずっと増えているのでない限り、仕事の結果として入ってくるお金は、当然減る。
パイ自体が減っているのである。
それなのに、国の競争力を高めるために、パイの大部分を、他国との競争力を持つ大企業に割り振ろうとすれば、当然、国民一人一人の収入は減るのである。
中小企業の経営も厳しくなる。
大企業の少ない地方も苦しくなる。
だから、好景気だと言われているのに、国民の生活不安は高くなった。
国民一人一人は、ちっとも景気がいいとは感じられない日本になった。

これを安倍政権は、一人一人の努力が大事だ、それが美しい国だと、自己責任論にすり替えている。
そして、足りないパイの分、どこを減らすかと言えば、福祉、教育など、国の競争力にダイレクトには結びつかない分野をじゃんじゃん削り、更に削ろうとしている。
また増税が必要だと言い、あるいは医療費の自己負担など、国民からもっと搾り取ろう、あるいは自力で生き抜けと弱者を放り出そうとしている。
そのような意図の法案、政策が、いくつも出され、通っている。

だが、どんなお為ごかしを言ったところで、生活者の実感として、生活は苦しくなった、苦しくなろうとしていると感じる。
当たり前だ。
生活に必要な部分、将来最も不安を感じる部分に回せるお金や、援助が受けられるお金が、どんどん減っているのだから。
あるいは同じお金で、今よりもっともっと働けと言われているのだから。

何もばらまけと言っている訳じゃない。
だが、配分ってものがあるだろうと言いたいのだ、国民は。
いくら国が好景気になっても、それが自分の生活を苦しくするなら、国民は頷けない。
楽にならないどころか、苦しくなるばかりで、何故、そんな与党を支持する気になれるだろう。

なお悪いことに好景気だと言われている。
これが、不景気なら諦めもつく。
仕方ない、頑張ろう、頑張れば、いつか景気も上向くと思える。
だが、実感できないが、どうやら好景気らしいのだ。
だったら、増えたお金はどこにいったのだ?となる。

だから、年金問題や政治と金問題に怒ったのだ、国民は。

自分達を死ぬほど働かせ、更に年貢を重くしておいて、その金で、一部の金持ちが更に儲けている。
そういう国を安倍政権は作ったのだと思ったのだ。

働くのが大変でも、頑張ればいつか楽になる、頑張った分、報われると思えれば、国民は自主的に頑張る。
自分の生活を楽にするために。
だが、悪くなるばかりだが、お国のために死ぬほど働けと言われて、働こう、頑張ろうと思える人が、どれだけいるか?
そんな社会を見ていて、子供達は、若人は、社会に出て働くことに希望を見出せるか?
若い夫婦は、安心して子供を作ろうと思えるか?
中高年層は、生きることに希望を持てるか?

勿論、この方針のメリットもわかる。
少子高齢化だ、働ける人は減り、養わなくちゃいけない人は増えている。
なら、少なくなったパイを満遍なく分け与えていては、資本が全体に薄くなりすぎて、国際競争に負ける。
だから、一部に集めて、言わばエリート部隊を作り、その一部が全体を引っ張る状態にしようというのだろう。

だが、国民は、そんなことを信じられなかったのだ。
その結果として、国が豊かになれば、いつか自分達にも返ってくるとは思えなかったのだ。
現に、好景気がいざなぎを越える程続いているというのに、一向に返ってくる気配はないじゃないか。
なお苦しくなるばかりじゃないか。
これじゃ働けなくなったら、のたれ死ぬしかないじゃないか。
そう感じたのだ。

景気が良くなったなら、それを企業が丸儲けで抱え込まずに、きちんとある程度の部分は労働者に還元されるように、国は、企業を見張り、そういう政策を採るべきだった。
国力と、国民の生活と、バランスを失わないようにすべきだった。
なのに、そんな様子は見られなかった。
小泉-安倍政権は、経済界とアメリカの言うことばかり聞いている。
自分達に都合の悪い国民の意見は無視し、強引に数の論理で自分達だけが望むやり方を押し通した。
その歪みは、それぞれの労働の現場が悪いんだ、努力が足りないんだ、自己責任だと言って、責任を押しつけ、国民の間にギスギスした空気を生み出した。
このままじゃ、自民党政治に、私達は殺される。
国民にそう思われたのだ。

この自民党への不信感は根強いと思う。
自助努力でどうにか出来ない貧乏人は死ねと言われ、しかも、以前は中流程度の生活はできていたはずなのに、怠けている訳でもないのに、働いても働いても一層悪くなり、そう言われる貧乏人の立場にどんどん近付いていると感じた国民達が、自民党への、国への信頼を取り戻すのは、そう簡単ではない。
それでもなお安倍政権は、同じ路線を走り続けるつもりなのだろうか?

少子高齢化という、一人安倍氏の責任だけではない条件を思えば、厳しい言い方かもしれないが、それでも言おう。
国民を安心させられない政治家は、どれ程理想を語ろうと、要するに無能なのだ。
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by catsmoon | 2007-08-01 13:45 | 雑感
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