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給食費未払いの責任は誰にあるか?
2008年 02月 10日 |
「給食未払い」と児童名指し 水戸の小学校で担任教諭 by Exciteニュース
 水戸市立小学校の低学年クラスで今月、担任の30代女性教諭が児童全員を前に、1人の児童を名指しし「(給食費や教材費に)未払いがあり1万円あまりになる」と発言していたことが9日、分かった。別の児童の保護者が学校側に連絡して発覚し、教諭は児童に謝罪。市教育委員会は「本人の心を傷つける配慮に欠けた発言」として再発防止を指示した。滞納は通常、督促文書を保護者に封書で届けるという。
あまりにも短いニュースで、情報が少なすぎるが、この情報だけから読み取れることと、この記事に対し、子供が責められることをよしとする意見の多さについて考えてみた。



まず、最初に一般的な給食費未払い問題に対する私の意見を明記しておく。
  • 支払い能力があるにも関わらず、給食費を払わない保護者に対しては、法的な対応を含めて断固たる処置を。
  • 給食費の督促、回収等の業務は、教師でなくてもいいはずだ。
    むしろ教師は本来の仕事も激務なのだし、子供との関係も難しくなるような業務につかせるべきではない。また、そのような関係上、回収も効果的に行えるとは思えない。
  • 経済的に困窮しており、本当に支払い能力がない保護者に対しては、支払い免除の手続き等、親が自力で調べて手続きするのを待つのではなく、積極的に利用を促すべき。


さて、その上で、今回の問題について考える。
まずこの記事だけでは、親に支払い能力があるのかどうか、教師がこれまでに、どのような督促を行ってきたのかはわからない。
だから、払えるのに払わない親だと決めつけて非難するのは論外だと思う。

一方で、払えるのに払わない親が増えており、その対応が現場の教師をいかに苦しめているかを思えば、また更に、今回、他の児童の前で指摘したようだが、その口調等もわからない以上、一概に、この教師を声高に責めるのも躊躇われる。

しかし、それでもなお、今回の教師の対応は不適切であったと考える。
ただし、教師は既に謝罪しており、これ以上非難に晒されるべきでもないと思う。

また給食費の未回収の問題は、現場に押しつけず、行政として対応すべきことと考えるから、本来の職能(教育)とは関係なく、訓練を受けた訳でもない滞納金の回収という仕事を押しつけられた教師は、本当に気の毒である。
この事情を考えれば、対応に賛成はできないが、同情の余地は多分にあると思う。

むしろ私が最も気になったのは、親が払わなければ、子供が給食を食べるのは無銭飲食と同じ、だから子供は責められても仕方ないという意見が少なくなかったことだ。

だが、給食費の支払い義務があるのは、あくまで保護者であり、支払うべきものを支払わない責を負わされるべきなのも保護者であることは、断じて忘れてはならないと思う。
また無銭飲食と同一視できることでもないと考える。

理由は以下。
一つにはまず、子供自身に解決能力がないからである。
親に責任はあっても、通常、子供には給食費を支払うお金を稼ぐことは出来ない。
どれ程責められようと、子供は自力でどうにか出来ないのである。

なお、昔は給食費を袋で子供が学校に持っていっており、忘れたら叱られたという話もあるが(私の頃もそうだった)それとは別の問題だ。
何故なら、その場合、単に子供が忘れ物をしたという可能性が高く、それなら子供が自分で解決できるのである。
早くと叱られても、少なくとも忘れ物の可能性もあり、今のように即滞納とわかる訳ではない。

次に、無銭飲食と比較するにしても、これも子供には拒否権がないので不適切と考える。
百歩譲って、親には選択肢や解決策があるから(それでも拒否権はないが)自由意思に基づく契約と比較することができるとしても、子供が注文した訳でもなければ、いらないと言うことができる訳でもないのである。
(余談だが、断ることができるなら、どんなに子供の頃嬉しかったろう。残すなと言われて、よくパンと睨めっこしたものである)
従って、無銭飲食と同等に厳しくと言うのも、親に対しては有効たり得ても、子供に対しては的外れである。

そして、保護者に対する督促、あるいは回収については、子供を責め立てるより、法に訴える方が余程確実である。
子供を責めても、子供自身にできることは、精々、親に泣いて頼むことくらいであるが、法的な手段に訴えれば、差し押さえることが出来る。
そして、それなら少なくとも、子供は自分にもどうにもならないことで、教室で晒し者にならずにすむのである。

最後に。
そんな親を持ったのだから、子供が責められてもやむを得ないという考えは、非常に危険だと思う。
何故なら、理由があれば、本人にもどうしようもないことであっても(つまり自分の責任ではなく、自力で解決が不可能なことが理由であっても)屈辱を与えてよいという考え方に繋がるからだ。
これは、理由があれば抵抗のしようもない相手を苛めてよいという発想に、容易に結びつく。
私は、それを私刑(リンチ)と言わずして何と言うのかと思う。
このことに疑問を感じない人が多いとしたら、私は本気で法治国家としての日本を憂う。
そして、そのような大人の行動を子供達に見せたことの意味はとてつもなく大きいと思う。

重ねて言うが、子供にはどうしようもないのである。
最大限譲歩して、そんな親をもったのが不幸、一種、親への見せしめ、あるいは警告として、世の中はそういう恐ろしいところだという子供への教育だという意味で、子供に突きつけるのは悪いことではないと言ったとして。

では、これで確実に滞納された給食費は回収できるのだろうか?
勿論、確実ではない。
上記の通り、給食費を回収する手段としては、あまりに不確実である。
何と言っても、払うべき相手に直接訴えているのではないのだから。
つまり、問題の本質が、親に意思がないのか経済力がないのか、とにかく給食費の滞納にあるなら、子供にわざわざ友達の前で事実を告げることは、その解決に直接的に寄与しない。

ダラダラと書いたが、簡単に言えば。
百害あって一利なし。
強いて、一利くらいの見せしめ効果はあるとしても、99害を打ち消せる程の効果ではないと思う。
故に、二度とこのようなことのないよう、教師と子供達を守るために、行政は本気で督促、回収業務を教師の仕事から外すべきだ。
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