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派遣規制は誰を利するか
2008年 04月 20日 |
<日雇い派遣>「全面禁止」民主が法案 罰金1億円に by エキサイト(毎日新聞)
この記事に関する反応を読んでみると、どうも(日雇い労働ではなく)日雇い「派遣」の全面禁止ばかりが取り沙汰されているような気がする。
これは、例によって毎日新聞のタイトルの付け方が問題なのだろう。
記事によれば、罰金一億も、現行法の100万という少なすぎる罰金の上限引き上げなのに、タイトルだけ見れば、日雇い派遣に対するもののように読めて、誤解を煽る不正確なものだし。

だが、記事をよく読めば、日雇い派遣だけでなく、むしろ全ての派遣労働に関わる法案だということがわかる。
民主党は格差是正を目的とした労働者派遣法改正案(要綱案)を固めた。
〜中略〜
◆民主党の労働者派遣法改正案(要綱案)骨子◆
・日雇い派遣の禁止
・専ら派遣の規制強化
・派遣元(業者)の情報公開義務を追加(派遣労働者に対し、賃金、マージン比率、派遣元の負担する社会保険料の明示を義務付け)
・就業時間数の確認を派遣元に義務付け
・社会保険料や賃金を派遣元が支払わなければ、派遣先(企業)が支払う責任を負う
・育児休業や性別を理由とした差別の禁止
・罰則の強化(罰金の最高額引き上げ)
・均等待遇原則の徹底




企業は、人件費というコストを安くしたい。その方が利益が大きくなるからだ。
即ち、労働者の側にしてみれば、低賃金、低保障で働かされるということだ。
その企業が規制ではなく緩和を要求しているということから、今までの派遣の規制緩和がどちらに利するものだったかはわかるというものだ。

派遣の規制を緩めれば、企業は同じ仕事をさせるにも、社会保険料などの負担が少なく、都合のいい時だけ働かせ、生活の保障は考えなくていい便利な労働力が「簡単に」手に入る。
流石に給料は払わないといけないが、安い労働力を企業が欲しがること、その搾取する側、される側という対立構造の本質は女工哀史の時代から変わらない。

だから、使用者側に立つ人、あるいは大企業の懐具合が自分の商売に直結する人、そうでなくとも労働者の生活よりまず国家、企業の景気の方が大事だ(それも一理ある考え方)と考えるなら、この法案には反対すべきだ。

だが、労働者側なら、この法案は細かな問題は含むにしても方向性は悪くなさそうだ。
日雇いでしか働けない人も派遣業務禁止で不便になるという問題にしても、そもそも、ピンハネされ、そんな劣悪な条件でしか仕事が見つからない人がいること、放置されていることに本当の問題があるのだ。

「日雇いでも派遣でも、働けるんだからいいじゃないか、条件が悪いことに文句を言うな、働けるだけ有り難いと思え」
規制緩和というお題目の向こうに、こんな国や企業の姿勢が透けて見えないか。
そして、今のままでは、実際にそういう条件を呑まざるを得ない人がいて、「替わりは幾らでもいるから、文句があるなら来なくていいよ」と企業は言える。
しかし、この(日雇いだけの規制ではない)法案が通れば、そう酷い扱いは出来なくなり、非正規雇用者に厳しすぎる現状の是正が可能となる。

この法案、日雇い派遣禁止にばかり目が行く人が多いようだが、その是非は別にしても、他の内容は頷けるものが多いのだ。
少なくとも、それらに一顧だにせずにぶった切る程悪い案とは思えない。
それなのに、そこを評価する人が少ないのは、そこまで派遣の条件は悪くない、今で十分だから、そんなことより企業の競争力優先だと感じる人が多いのだろうか?

例えば、「派遣元(業者)の情報公開義務を追加(派遣労働者に対し、賃金、マージン比率、派遣元の負担する社会保険料の明示を義務付け)」「就業時間数の確認を派遣元に義務付け」という内容だが、私は、むしろ、そんなことも義務付けられてなかったのかと驚いた。
それでは、適正なことが行われているかどうか、確かめようもないではないか。

「社会保険料や賃金を派遣元が支払わなければ、派遣先(企業)が支払う責任を負う」
これも立場が弱くなりがちな派遣労働者を守る意味で、不正な不払いも多いらしい現状を改善するには有効だと思う。

「育児休業や性別を理由とした差別の禁止」など当たり前のことだが、それが横行している現実があり対策は必要だ。
「罰則の強化」など、そもそも罰金が100万円以下って、そりゃ引き上げなければ、ほとんど罰の意味がないだろう。

このように全体的に見ていけば、十分に頷ける法案だと私は思うし、従って、この法案に関しては民主党に賛成する。
(ソースが毎日新聞だから、本当に上記のように受け止めていいのか一抹の不安があり、後から全く違う情報が出て来ない限りの話だが)


おまけ。

このニュースに関連の意見の読んでいくと、日雇い派遣禁止に反対する意見ばかりで、その他の内容について、評価する声が少なすぎる。
この偏り方は何故なのか、タイトルしか読まない人ばかりではあるまいに。
自民党からも解散し頃という意見が出始めたというニュースが同時に流れているが、偶然なのかなと勘ぐりたくなる。

******************記事全文******************
<日雇い派遣>「全面禁止」民主が法案 罰金1億円に [ 04月19日 15時02分 ]

 民主党は格差是正を目的とした労働者派遣法改正案(要綱案)を固めた。仕事がある日だけに呼び出される「日雇い派遣」の全面禁止や、派遣労働者の賃金や年金保険料の支払いに関し派遣業者と派遣先企業が連帯責任を負うことなどが主な柱だ。23日にも「次の内閣」で正式決定し、今国会への提出を目指す。【小山由宇】

 現行法では日雇い派遣が認められている。しかし、働いても貧困から抜け出せない「ワーキングプア」の温床になっているとの批判が強まっており、改正案では全面禁止を打ち出した。

 また、現行制度では、労働者の社会保険などを派遣業者が負担することになっているが、派遣業者が違法に支払わないケースが発生しているため、派遣先の企業にも連帯責任を持たせるよう改める。

 企業が人件費抑制のため人材派遣の子会社を作り、親会社や関連会社に限定して派遣するなどの「専(もっぱ)ら派遣」も規制する。現行制度が「派遣先拡大の努力が客観的に認められない」などとあいまいな規制にとどまっているのを見直し、「提供する労働者の5分の4以上を特定の1社に派遣してはならない」と明確化する。

 罰則も強化する。現行法は港湾運送業務、建設業務などへの派遣を禁止し、違反した場合は派遣業者に100万円以下の罰金を科しているが、これを1億円に引き上げる。派遣先の企業についても、懲役1年以下または100万円以下の罰則を新設する。

 労派法の派遣対象業種は99年に原則自由化され、03年に製造業でも解禁された。企業は労働力の弾力化のため、派遣労働を増やし、これが若年層などの「ワーキングプア」増大を招いたとされている。

 今国会でも共産、社民両党が日雇い派遣を「人間の使い捨て」だと激しく非難。公明党の北側一雄幹事長も国会質問で「日雇い派遣の原則禁止」を福田康夫首相に提案している。

◆民主党の労働者派遣法改正案(要綱案)骨子◆

・日雇い派遣の禁止

・専ら派遣の規制強化

・派遣元(業者)の情報公開義務を追加(派遣労働者に対し、賃金、マージン比率、派遣元の負担する社会保険料の明示を義務付け)

・就業時間数の確認を派遣元に義務付け

・社会保険料や賃金を派遣元が支払わなければ、派遣先(企業)が支払う責任を負う

・育児休業や性別を理由とした差別の禁止

・罰則の強化(罰金の最高額引き上げ)

・均等待遇原則の徹底

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by catsmoon | 2008-04-20 05:28 | 雑感
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