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by catsmoon
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ゆっくりした時間
2007年 12月 21日 |
【溶けゆく日本人】快適の代償(1) 待てない人々 数分間でイライラ by 産経ニュース
小中学生は「15分以内に(メールを)返さなければ友達じゃない」などと言う。情報モラルサイト「エンジェルズアイズ」の遠藤美季代表は、そんな言葉に違和感を抱く。「返事を待てずに次々と別の子にメールを送り、最初の相手への用件を忘れてしまっていることもある。落ち着いて時間を過ごすのは、格段に下手になったでしょうね」
近年の生活は、自分も含めてせっかちになっているなと思う。
メールの返信がすぐにこないとイライラする、すぐに返信しないのは失礼だなどの意見を目にすると、ことにそう思う。

私にとっては、メールはいつ見るかも、いつ返信するかも、あるいは返信するかどうかさえ受信者次第で当然の道具だ。
私自身は、その日の内の返信を心がけてはいるが、そもそも返信を待たれているかもというプレッシャーが嫌いなので、いかにメールを受け取らないかに腐心している。



まず携帯メールのアドレスは人に教えない。
メールを送るならPCメールに送ってもらうが、そちらのアドレスさえ滅多に教えない。
ネット上の必要に関しては、メールより、メールフォームを設置しているのを使ってもらう(用がないのに送るのは非常に心理的な抵抗を感じるように作っている)

メールにしろ、コメントやメッセージにしろ、用事がある場合のみ、あるいは返信など端から不要な場合のみの連絡が好ましく、そうでない場合は、いつレスがあるか、そもそもレスがあるかどうかさえわからないよと、日頃広言している。
雑談レベルで、しかも返信がすぐ欲しい人は、私に期待するだけ無駄だと先手を打って周知に努めているわけだ。
だから、そういうメールは滅多に来ない。

しかし、そういう人を私が避け得ているだけで、世の中には用事がある訳でもないのにやたらとメールをし、酷くイライラしながら何度も返信の有無をチェックし、即座に返信がないのは失礼だという人も、相当数いるようだ。

そういう人にとっては、のんびりゆったり時間が流れることは滅多にないか、あるいは単に苦痛でしかないのだろう。
時間に追われる生活、分単位で管理し、埋め尽くしていく日々は疲れないだろうか?


さて、寒くなってきて、今年も火鉢の出番がボチボチ。

火鉢で暖をとるのは、時間がかかる。
まず火を熾すのからして時間を食う。
エアコンのように、リモコンをピッと押せば、すぐに温風が吹き出してくるような代物ではない。
火熾しに炭を入れ、コンロにかけて2〜30分近く。
そこで慌てて、火の付きが不十分なのに火鉢に移したりすると、途中で消えてしまう。
火がついても、時々灰を掻いてやり、新しい炭を加えて並べ替え、火が移るようにしてやらないといけない。
炭に火が移るのは時間がかかるもので、急ごうが慌てようがどうにもならない。

その間、私は火鉢の傍に座り込んで、赤々と色美しい炭火を眺めつつ、のんびり火箸で炭を突いて過ごす。
鉄瓶で沸かした湯でお茶を煎れ、ずずと啜りつつ、ぼんやりしていれば、あっという間に一時間や二時間は過ぎてしまう。

流石に忙しい時にそんな暇はとれないので、やむを得ずエアコンを使うが、可能な限り、私は火鉢を使う。

更に余裕があれば、手あぶり火鉢に炭を移して、ウッドデッキに持ち出し、お茶を用意して、庭を眺めたり、犬と遊んだりして過ごす。
これまた気付けば、あっという間に一時間、二時間が過ぎ去る。

見ようによっては、ただの無駄とも思える時間だが、モニタに向かってせかせかとキーを叩いている時とは違う、ゆっくりと流れる時間はとても贅沢だ。
そんな時は、いつもはイライラしがちな、息子の要領を得ない話にものんびり付き合える。
モニタでメーラーのアイコンが跳ね、メール受信を示していても、未読RSSの数字が増え続けていても、気にもならずに、視線を火に戻す。

そうしていると、日頃、いかに自分が疲れていたか、イライラしていたか、しみじみと気付く。
便利なはずの道具が、いかに自分の時間を無意味に食い尽くしているか気付く。

メールに追われないよう、私のように対策をとることも一案ではあるが、それはメールにしか通じない。
時間に追われ、空白に耐えられない自分自身をどうにかしなくては、根本的な解決にはならない。

忙しい時には、やはり素直に忙しがっていていいと思う。
しかし、忙しくする必要がないことまで、空き時間に耐えられずに埋め尽くそうとし、自分で自分を縛ってしまうなら、のんびり過ごす時間を作る工夫をしてみてもいいと思う。

私が火鉢を使うようになったのは、最初からそういう意図があった訳ではない。
単にノスタルジーだとか、和風好きだとか、そういう趣味のせいである。
使い始めてみて初めて、こんなに時間も手間もかかると知ったくらいだ。
だが、意外にもその時間がかかることが心地よかった。
だから、すぐに飽きて飾りになるかもと思っていた火鉢が、定番の暖房器具になった。

火鉢の使用は、どの家庭でもできることではない。
だが、のんびり時間を過ごす工夫は色々あると思う。
メールの返信がちょっとでも遅れるとイライラする程、いつのまにかせっかちになっていたら、そんな工夫をしてみてもいいのじゃないだろうか。
by catsmoon | 2007-12-21 11:01 | 雑感
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